大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)480 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人坂元義雄の上告理由一、二について。

係争家屋の賃貸借当初における主観的事情その他一指摘の事実関係は従来主張さ

れていた事迹が記録に明らかでなく、また二指摘の事実関係は原審が確定した被上

告人の賃料増額請求権行使の時期の以後に関するものであるから、原審が右各事実

の存否を確定せず、これを賃料の数額判定に際し斟酌しなかつたとしても、原判決

に所論違法ありとはいい得ない。論旨は理由がない。

同三について。

原審は、係争の家屋が木造瓦葺二階建の独立家屋で建坪延五九坪二合、敷地一一

六坪五合九勺、賃貸借当初(昭和一三年)の賃料が月額一〇五円であり、比隣の木

造瓦葺二階建の店舗併用住宅二戸が建坪延二二坪、当時の賃料月額三三円であつて、

係争家屋の賃料が比隣の家屋の賃料に比し特に高額に協定されていたわけのもので

ないとの趣旨、その他の事実を認定判示すると共に、諸般の事情が係争の家屋と著

しく異るものでないと認めた比隣の家屋二戸の賃料上昇率を係争家屋の賃料数額決

定の一資料としたものであることが原判文上明らかであり、所論は結局これら原審

の事実認定を単に否定しこれを前提として原判決に所論違法あるが如く主張するに

すぎず、採用し得ない。

同四について。

所論は原審の事実認定、証拠の取捨判断を非難し原判示にそわない事実に基いて

原審が確定した係争家屋の賃料の数額を争うに帰着するから採用しない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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