大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)504 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人吉野作馬の上告理由第一点について。

原審は、株式会社D銀行の「身元保証ニ関スル法律」三条に基く通知義務の懈怠

のみならず、同銀行所有にかかる金一〇〇万円の被害の際における自らの過失をも

斟酌して、右一〇〇万円につき上告人の賠償すべき責任、額を金三〇万円と判定し

たものであることがその判文上明らかであり、右判示に所論の如き不明確、矛盾の

点は認められない。論旨は理由がない。

同第二、第三点について。

原審の認定した事実関係の下においては、被上告銀行の上告人に対する本訴損害

賠償請求をその権利の濫用ではないとし、前記一〇〇万円につき上告人の賠償責任

を全免すべきでなく金三〇万円を賠償すべき責任があるとした原審の各判断は相当

であつて、その民法一条不適用及び「身元保証ニ関スル法律」五条の適用を是認し

得られる。論旨は採用し得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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