大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)564 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人亀井正男の上告理由について。

しかし原審第一回口頭弁論調書及び一審判決事実摘示によれば、上告人は被上告

人に対し、昭和二五年一〇月一三日に純毛背広地四本を一米一二七〇円の割合とし

て代金二六万六四四六円で、同月一七日に純毛背広地二本を一米一二五〇円の割合

として代金一三万二七五〇円で各売渡したとの上告人の主張に対し、被上告人は単

にその頃上告人より純毛背広地五本を代金三二万三五八〇円位で買受けたと陳述し

ているのみであるから、上告人・被上告人間に前記日時頃純毛背広服地の取引があ

つたことは当事者間に争ないところというべきであるが、その余の部分については

一致する陳述がなされたとは目し得ないから その部分に自白の成立を認めること

はできず、また所論指摘の原審の認定と所論の被上告人の主張事実とが互に矛盾す

るものとは到底解し難いから、所論前段はすべてその前提を欠き、採用に値しない。

さらに原審が本件売買の目的物として認定判示した『紡毛服地』と上告人主張の

『純毛背広地』とは畢竟同一物を指称するものであることは原判文上優にこれを窺

うことができる。従つて所論の原判示に所論のような違法があつても右の瑕疵は判

決の結論に影響を及ぼさないこと明らかであるから、所論后段の主張もまた採用に

由ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

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裁判官 島 保

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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