大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)570 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人蛸井文蔵の上告理由第一点について。

原審の確定するところによると、本件田地につき上告人ら先代Dと被上告人との

間に原判示の譲渡協定が成立したのは、昭和二七年三月一九日である。しかし、こ

の当時においては「自作農創設特別措置法及び農地調整法の適用を受けるべき土地

の譲渡に関する政令」(昭和二五年九月一一日施行)第一条第三項、第二条第三号

により、農地については自作農創設特別措置法第二八条のいわゆる先買制度は廃止

され、これに代り強制譲渡制度が設けられていたことが明らかである。されば、右

先買制度の存在を前提として農地の個人間の譲渡は許されないとする所論はとり得

ない。

また、当時施行中の農地調整法第四条、同法施行令第二条第一項によれば、本件

田地の譲渡については知事の許可を要すること所論のとおりであるが、原審は本件

田地の譲渡を以て知事の許可を停止条件とする契約と認定したものであつて、この

ような契約を無効と解すべきでないことは当裁判所の判例とするところである(昭

和二七年(オ)第六五三号同三〇年九月九日第二小法廷判決、同三〇年(オ)第九

九五号同三三年六月五日第一小法廷判決)。これと見解を異にする所論もまたとり

得ない。

同第二点について。

所論譲渡協定を無効と解すべきでないことは前点説示のとおりであるから、所論

違憲の主張はその前提を欠くものて、失当なるこというまでもない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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