最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)624 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人中島登喜治の上告理由第一点について。
原審が本件賃貸借を一時使用のためにするものと断じたのは、所論(イ)(ロ)
(ハ)の三点のみに依拠したものではなく、原判決理由掲記の一、二、三の各事実
に基くものであること原判文上明白であつて、原審の右判断は正当である。所論は
結局原審の適法にした事実の認定を非難するものであつて採り得ない。
同第二点について。
原審は、「本件土地のうち被控訴人主張の二七坪二合につきDと控訴人Aとの間
に昭和二〇年暮頃被控訴人主張の一時使用契約が成立し、これと同時に右期間中を
期間とする被控訴人主張の土蔵の使用貸借が成立し、その後被控訴人が本件土地及
び右土蔵の所有権を取得して右貸値の貸主たる地位を承継し、昭和二二年頃被控訴
人が右条件で貸増して使用土地を約五〇坪としたが、昭和二四年二月末日の経過に
より右期間が満了した」と判示しているのであつて、所論のように昭和二〇年暮成
立の賃貸借と昭和二一年二月二六日成立の一時使用の賃貸借と二個の賃貸借契約が
成立したことを認めているものでないことは判文上明白である。所論は、原判決が
一時使用のためにするものと判断した貸借のほか、なお別個に昭和二〇年暮成立の
賃貸借ありと認定したという誤解に立脚するものであつて採り得ない。
よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとお
り判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 河 村 又 介
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裁判官 島 保
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 高 橋 潔
裁判官 石 坂 修 一
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