最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)789 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告人の上告理由第一点について。
論旨中憲法違反をいう部分があるが、その実質は、原審が上告人の困惑に乗じて
強要された本件引受を無効と認めなかつたことが失当であるというにあり、単なる
法令違反の主張にすぎない。そして、右引受が上告人の困惑に乗じて強要されたと
いう事実は原判決の否定するところであるから、右論旨は右原判示に副わない事実
を前提として原審の判断を非難するに帰し、採用し得ない。
その他の論旨は、すべて原審が適法にした事実認定を非難するにすぎない。
同第二点について。
記録によるも、上告人において所論条理違反の主張をした形跡はなく、従つて原
判決にはこれに対する判断を遺脱した違法ありとはいい難い。
また、上告人は原審第一、二、三回の各口頭弁論に出頭して第一審口頭弁論の結
果を陳述したほか、控訴状及び準備書面に基き陳述をなし、証人Dの尋問を求めて
その結果を援用する等諸般の訴訟行為を行つたものであつて、以後第四、五、六、
七の各口頭弁論期日にはいずれも合式の呼出を受けながら出頭せずして弁論が終結
されているが、再開を申立てた形跡はない。されば、右不出頭の原因がたとえ所論
の如くであつても、これがため原判決が違法と目さるべき理由はなく、所論は採用
し得ない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
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裁判長裁判官 河 村 又 介
裁判官 島 保
裁判官 高 橋 潔
裁判官 石 坂 修 一
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