大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(あ)1549 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。

理 由

弁護人山崎佐の上告趣意は、事実誤認及びこれを前提として憲法二二条違反を主

張する。しかし第一審判決挙示の証拠によれば、被告人が重畳電位波発信静電機療

法と称する療法を施し、もつて医業類似行為を業としたとの同判決認定の事実を肯

認することができ、記録を調べても、これを是認した原判決に事実誤認の疑はない

から、右違憲の主張はその前提において失当であり、所論はすべて適法な上告理由

に当らない。

職権をもつて調査すると、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法が医業

類似行為を業とすることを禁止処罰するのは、人の健康に害を及ぼす虞のある業務

行為に限局する趣旨と解すべきこと当裁判所の判例とするところである(昭和二九

年(あ)第二九九〇号、同三五年一月二七日大法廷判決、刑集一四巻一号三三頁参

照)。しかるに原判決は、被告人が業とした本件重畳電位波発信静電機療法と称す

る療法が人の健康に害を及ぼす虞があるか否かについて何ら判断するところがなく、

ただ被告人が同療法を業として行つただけで前記法律一二条に違反したものと即断

したのは、同法の解釈を誤つた違法があるか理由不備の違法があり、右の違法は判

決に影響を及ぼすものと認められるので、原判決を破棄しなければ著しく正義に反

するものというべきである。

よつて刑訴四一一条一号、四一三条本文に従い主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官石坂修一の少数意見があるほか、裁判官全員一致の意見によ

るものである。

裁判官石坂修一の少数意見は、前記大法廷判決記載の同裁判官の反対意見と同一

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であるから、これを引用する。

検察官 神山欣治公判出席

昭和三六年七月一一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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