大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)1001 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人塚本助次郎の上告理由第一点について。

論旨は、要するに、原審が公文書である甲第九号証及び第一五号証の存在を無視

して、上告人等が本件買収の対象とされた小作地以外においてなお七反三畝七歩の

小作地を所有している旨認定したことは違法である。というのである。

右甲各号証が公文書であることは所論のとおりであるが、これらが公文書である

ということとその内容の信憑性の問題とはもとより別個の問題であり、原判決挙示

の証人の証言中に、前記甲第九号証の記載には脱落があり、その後改めて農業委員

会において正確に調査したところによれば、上告人一家が現在所有している小作地

は乙第七号証(記録五七〇丁。農業委員会長の県農地部長あて小作地所有状況報告

書)記載のとおり総計七反三畝七歩であるとの趣旨の証言があり、原審は、右乙第

七号証の記載内容及び証人の証言内容と対比して甲第九、第一五号証の記載内容は

措信するに足らずとして排斥したものであることは判文上明らかであつて、所論は、

ひつきよう、原審の専権に任された証拠の取捨選択を非難するに帰し、採用のかぎ

りでない。

同第二点について。

原判決の認定するように、上告人一家が本件買収の対象とされた小作地以外にお

いてなお七反三畝七歩の小作地を所有することが明らかになつた以上、たとえ、本

件買収対象地が初め保有小作地として予定されそのことが小作台帳上朱印をもつて

表示されていた等所論のような事情があつたとしても、これがため本件買収対象地

の買収が許されないこととなるものでないことは原審の判示するとおりであり、所

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論は採り得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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