最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)121 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士宮本基の上告理由第一点について。
原判決を通読すれぼ、原審は本件立木代金総額を金一〇万円と認定したわけでは
ないことが明白である。所論は、原判示を正解しないものであつて、採るを得ない。
同第二点について。
原審が被上告人において金三万円を貰いさえすればよいとの条件で本件立木の伐
採権処分の権限を訴外Dに与えた事情として判示するところは、挙示の証拠によつ
てこれを認め得るのみならず、右事情として十分首肯するに足りるから、原判決に
は所論のような違法はない。
同第三点について。
被上告人(控訴人)が所論金一〇万を受領した理由についてもまた、原審は証拠
に基き首肯するに足るべき判示をしているのであつて、論旨は理由がない。
同第四点について。
原審の認定によると、訴外Dは被上告人(控訴人)から本件立木伐採権を同訴人
の名において処分する権限を付与されたので、自ら売主となつて右伐採権の目的た
る本件松材を上告人(被控訴人)に売渡する契約を締結したというのである。され
ば、原判決には所論の違法はない。
同第五点について。
原審が本件和解契約が恐迫によるものとした事実認定には何ら経験則違背の違法
はない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
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おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 河 村 又 介
裁判官 島 保
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 高 橋 潔
裁判官 石 坂 修 一
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