大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)178 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人広重慶三郎の上告理由第一点について。

論旨は、原判決が本件審査決定書記載の理由は、法人税法三五条五項の理由の附

記として十分である旨を判示したのを非難する。しかし、原判決の引用する一審判

決によれば、右決定理由には、争点事実を個別的に明示し、それぞれについて全く

原処分と同一の認定に達したことが明示されているのであつて、右決定理由をもつ

て不十分であるとはいえない。所論のように判断の因つて来つた経過過程まで詳記

する必要はない。論旨は本件決定理由のような簡単な記載では、上告人が訴を提起

するに際し不利益を受けるかの如く主張するのであるが、上告人が法人税法三七条

二項によつて原更正の取消を求める訴を提起すれば、同法三八条によつて税務署長

は更正の合理的である理由を主張しなければならないのであるから、上告人は不利

益を受けることはない。論旨は理由がない。なお論旨は憲法違反を主張するが憲法

の如何なる条項に違反するかを明示していないから採用に由ない。

同第二点について。

論旨は鳥取税務署長がした更正による否認金額と被上告人がした棄却決定の金額

とが異る旨を主張するのであるが、本件更正に対する上告人の再調査請求も審査請

求もともに棄却されているのであつて、換言すれば審査決定は原更正を正当として

いるのであるから、被上告人と税務署長とで認定金額が異るのではない。審査決定

理由は上告人の請求に不服として述べられている点だけについて判断を示している

のであるから、その合計金額が更正に際しての否認金額と異るのはむしろ当然であ

る。論旨は理由がない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

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