大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)626 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中島宇吉の上告理由一の(1)ないし(6)について。

原判決挙示の各証言によれば原判示の諸事実を肯認することができるのみならず、

右事実関係からこれをみれば、本件公正証書の債務は甲第一三号証の金五〇万円の

債務に更改されたものと判断するのが相当であつて、原判決には、所論のような実

験則無視、審理不尽、理由不備等の違法はない。論旨引用の諸判例はいずれも事案

を異にするものであつて本件に適切でない。

なお、前示甲第一三号証中第八項及び乙第八号証にそれぞれ所論のような記載の

存することは、右甲第一三号証につき改めて公正証書が作成される場合を予想した

ものとも解し得るから、原判決の前示認定判断をもつて書証の明記するところに反

するとはいい難い。

されば、論旨は、すべて理由がない。

右上告理由一の(7)について。

所論条件附解除の主張は、原審において何ら主張がなかつたところであるのみな

らず、上告人が原審においてした「乙第八号証の念書に基く取消」の主張は、被上

告人らの相殺の予備的主張に対する抗弁としてなされたものにすぎないから、原判

決が、更改による旧債務消滅を認め敢えて右予備的主張の当否判断に立入らない以

上、前記取消の主張につき判断を示さなかつたのは当然である。それ故、原判決に

は所論の違法なく、論旨は理由がない。(論旨引用の判例は、更改契約の解除が認

められた場合に関するものであつて、本件に適切でない。)

右上告理由二について。

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論旨の理由がないことは、上告理由一の(1)ないし(7)につき説示したとこ

ろにより明白である。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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