大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)844 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人野々村可人の上告理由第一点について。

論旨引用の原判示はこれを要するに、所論(イ)の自動車の競売が不能となつた

ことにより上告人には何らの損害を生じていないから、この点に関する損害の賠償

を求める上告人の請求は理由がない、としたものであつて、所論のように、上告人

の権利を侵害したけれども損害を生じない、としたものではない。

されば、原判決には所論の違法はない。

同第二点について。

本件は、被上告人において、原判示(イ)の自動車をみだりに他に移動して処分

し、上告人に対し該自動車の競売により「弁済を受け得べき債権の実現を妨げ」た

ことを主張し、その時価三〇万円相当の損害の賠償を求めるものであること、原判

決摘示のとおりである。しかし、右自動車競売事件については、上告人の右債権に

優先すべき原判示の滞納税金四〇余万円の交付請求がなされていたことは、原判決

の確定するところであるから、他に特段の事情のない本件では、上告人の前記債権

は右自動車の競売により弁済を受け得べき関係にはなかつたものであつて、この点

に関する原審の判断は正当である。

所論は、独自の見解に立脚し、原審の右正当な判断を攻撃するものであつて、採

用し難い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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