大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)862 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人川上・の上告理由について。

所論は本件約束手形はいわゆる融通手形として振出されたもので、被上告人は右

の事情を知悉しながら裏書譲渡を受けたものであるから、上告人は被上告人に対し

振出人としての責を負う筋合ではないとして、原判決が右主張を採用しなかつた措

置を非難するが、他人に金銭を融通する目的で約束手形を振出した者は、唯その被

融通者より請求して来た場合に限つて支払を拒絶し得るにすぎず、被融通者以外の

者が手形所持人としてその支払を求めて来たときは、右の所持人が融通手形である

ことを知つていたと否とにかゝわらず、支払を拒絶することはできないものと解す

るのが相当であるところ、本件においては被上告人が手形授受の当事者でないこと

は原審の確定するところであるから、爾余の点の判断を俟つまでもなく前記主張は

採用し得ないものといわねばならない。従つて理由に於て異なるところがあるが、

右主張を排斥した原審の措置は結局正当に帰し、何等所論の違法は存しない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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