大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(ヤ)8 判決

主 文

本件再審の訴を却下する。

再審申立費用は再審原告の負担とする。

補助参加人の参加によつて生じた費用は補助参加人の負担とする。

理 由

再審原告及び補助参加人の再審理由第一点について。

論旨は、さきの第二審判決が判示した所論の土地の一部が再審原告(控訴人)A

の所有である事実は当事者間に争がないのに、同判決が「右の部分が買収計画樹立

当時既に県道用地として買収済であるとすればAの所有でなかつたことに帰する」

旨判示し、当事者間に争なき事実と異る事実を認めたのを原上告審判決が是認した

のは弁論主義に反し民訴一八五条に違反する、と主張するが、右は単なる法令違反

の主張に過ぎず、憲法七六条三項違反の主張も右法令違反を実質もしくは前提とす

るものであつて、所論は再審事由に当らない。

更に論旨は、さきの第二審判決が「仮りに計画樹立当時既に県道用地として買収

済であるとすればAの所有でなかつたことに帰し訴の利益はないといわねばならぬ」

と判示しながら、右計画当時右判示土地が何人の所有であつたかを判示せず、原上

告審判決がこれを是認したのは判断を遺脱したものである、と主張する。しかし、

かような主張は原上告審で上告理由として主張されていない。さきの上告理由第一

点において「本件第二号買収計画は後に変更されたにかかわらず、右第二審判決が

右計画を是認したのは違法である」旨の主張があつただけであるので、原上告審判

決はこれに対し「右第二審判決が所論山林部分は右計画に包含されていないものと

認定し、道路部分については、所論のようにすでに上告人Aの所有地でないとすれ

ば、その部分について計画の取消を求める利益はない旨を判示しており同判決が上

告人の請求を容れなかつたのは当然である」との旨の判断を示したのであること原

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判文上明白である。されば、原上告審判決が右判示において原上告理由として主張

されていない所論の事項について判断を示さなかつたのは当然であり、判断遺脱の

所論は原判決を正解せざるにいでたもので前提を欠き採用することができない。

同第二について。

論旨は、本件買収計画の承認は後に訂正されたから行政処分の変更に当るから民

訴四二〇条一項八号に当る旨主張するが、右承認は行政処分でないのみならず、所

論の訂正は同条項八号にいう判決の基礎となつた行政処分の変更に当らない。所論

は採用できない。再審原告及び補助参加人の提出にかかる昭和三四年一〇月一四日

付申立書の補充再審理由において主張する売渡計画及び売渡処分の一部修正等につ

いても同様であつて所論は採用できない。

再審原告及び補助参加人の再審理由第三について。

所論判決理由のくいちがいの主張は単なる法令違反の主張に過ぎず、再審事由に

当らない。

よつて、民訴四二三条、四〇一条、九五条、八九条、九四条後段に従い、裁判官

全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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