大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和34(あ)772 判決

主 文

本件上告を棄却する

理 由

弁護人山本政喜、同佐川浩、同吉住仁男の上告趣意第一点について。

所論は、刑法二一一条は憲法一四条に違反し無効であると主張する。しかし刑法

二一一条が通常の過失致死又は過失傷害の場合に比し重い刑を定めているのは、人

の地位、身分によつて差別を設けたものではなく、いかなる地位、身分にある者で

も、いやしくも一定の業務に従事する者はすべて同条の適用を受け、また業務の種

類によつてもなんら異なる取り扱いをするものではない。そして人が一定の業務に

従事しているということは、その人の属性による刑法上の身分であつて、憲法一四

条の身分とはいえない。以上は、当裁判所の判例の趣旨に徴し明らかである。(昭

和二五年(れ)一二九一号同二六年八月一日大法廷判決、集五巻九号一七〇九頁。

昭和三〇年(れ)四八〇号同三二年三月二六日第三小法廷判決、集一一巻三号一一

〇八頁各参照)。

論旨は、理由がない。

同第二点は事実誤認、同第三点は法令違反、同第四点は量刑不当の各主張であつ

て、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三四年七月一四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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