大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和34(オ)1040 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人後藤陸朗の上告理由第一点について。

原判決における措辞は妥当を欠き蛇足に亘る点もあるが、原判示認定判断を熟読

すれば、原判文上、原判決は本件において当事者間に売買契約が単純に成立した事

実を確定しているものではなく、約定の期間に間違いなく上告人が代金全額を支払

うならば、被上告人は上告人に対して本件家屋およびその敷地を売渡すことを承諾

しようということになつたが、上告人が約定の代金を約定期間に支払わなかつたこ

とによつて、所論本件家屋宅地の売買契約が当事者間に成立するに至らなかつた趣

旨を認定したものであることを看取するに難くない。しからば所論は、原判決の認

定に副わない、本件当事者間に売買契約が単純に成立した事実を前提とする主張で

あつて、本件和解調書の執行力を否定しその排除を求める上告人の本訴異議は理由

がない旨判示した原判決は結局において相当である。論旨は、原判決を正解しない

ことに出でたものであるか、ないしは原判決に影響を及ぼさない訴訟法違反の主張

に過ぎない。論旨はすべて採用できない。

同第二点について。

原判決の趣旨は、所論本件家屋宅地についての売買契約は当事者間に成立するに

至らなかつたことを認定したものであることは、第一点について説示したとおりで

あるから、原判決における措辞は妥当を欠く点もあるが、当事者間に売買契約が単

純に成立したことを前提とする所論もまた採用できない。

同第三点について。

所論は、原判決における事実認定を非難するに帰し、採用できない。

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よつて、民訴三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 高 橋 潔

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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