大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和34(オ)1280 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人田中秀次の上告理由について。

論旨は、被上告人らの本件不動産売買並びにその登記が仮装行為として無効であ

ることを主張する。

しかし、右売買無効の点は、結局、原審が適法にした証拠の取捨判断、事実の認

定を非難するに帰着する。また、登記無効の点は、原判決の結果に影響すべき違法

の主張といい難い。けだし、上告人が本件不動産につき未だ所有権取得登記を経て

いないこと原判示の如くなる以上、二重譲受人たる被上告人らの登記が有効なると

否とにかかわらず、これらに対し所有権取得を以て対抗し得ないものと解すべきだ

からである。されば、論旨はすべて理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!