最高裁判所第三小法廷 昭和34(オ)170 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人菅野虎雄、同吉野作馬の上告理由第一点について。
論旨は、事情変更による解除権が発生したと主張するが、原審の確定した事実関
係のもとにおいては、所論事情変更による解除権が発生しないとの原審の判断は正
当であり、論旨引用の最高裁判例は、原審認定の場合の如きをいうものでなく、本
件には当てはまらない。論旨は理由がない。
同第二点について。
上告人と被上告人との間の本件借家契約が、被上告人のなした契約解除により終
了したことを相互に確認したうえ、上告人に対し二箇年間の明渡猶予期間を認めた
趣旨の本件和解契約条項中、所論造作買取請求権放棄の特約があつても、右は借家
法六条に違反するものではないとの原判示は、原審認定の事実関係のもとにおいて
は肯認しうる。所論掲記の判例は、本件とややその事案を異にし、その立言を楯に
本件の原判決を非難することはできない。論旨は、独自の見解に基づくものにして
採用できない。
同第三点について。
所論の点についても、原審が確定した事実関係のもとにおいては、原審の認定は
相当であると認められ、論旨は独自の見解に立つものであつて、採用できない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐
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裁判官 河 村 又 介
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 石 坂 修 一
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