大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和34(オ)218 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由について。

論旨中、国が国民より鉱業試掘権設定申請を受けたときは、一定の事由がある場

合のほか、その申請を許可すべきものであるにも拘らず、大阪通商産業局長が上告

人の鉱業試掘権設定申請につき約二年八月に亘り許否を決することなく、その間に

国が電力会社に対し、右鉱業試掘権設定申請区域に発電所の設置を許可したのは、

上告人の右申請に対する拒否処分であるばかりでなく、上告人の鉱業権を無効に帰

せしめたものである旨主張する。しかし、上告人は右申請に因り昭和三〇年三月一

八日所論鉱業試掘権設定の許可を得たのであるから、所論の如き拒否処分があつた

ものとはいえないのみならず、所論の如く発電所設置の許可があつたとて、これに

よつて上告人の所論鉱業試掘権が無効に帰したものとなすべき法律上の根拠を見出

し得ない。

更に論旨は、上告人の訴を却下した原判決に、憲法二九条一項、九九条違反があ

る旨主張する。而してこの主張は、上告人に対して所論拒否処分のあつたこと、所

論鉱業試掘権の無効に帰したことを前提としたものであり、この前提の理由がない

ことは前述の通りであるから、右違憲の主張は、その前提を欠くに帰する。

次に論旨末段は、昭和三二年四月二一日所論鉱業試掘権が消滅したけれども、昭

和三三年一一月一七日同一区域において、鉱業試掘権設定の許可があつた旨主張す

る。しかし、右は原判決言渡後に生じた事由であつて、原判決に影響を及ぼさない。

論旨はすべて採用し得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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