大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和35(あ)249 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人飛鳥田一雄、同山本博の上告趣意一について。

論旨は量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同二について。

論旨は、要するに、原判決が本件新聞紙「A」号外は、公職選挙法一四二条の禁

止する法定外文書にあたるとしたことを以つて、同法一四八条、一四二条の解釈を

誤つたものであり、ひいて憲法二一条および二八条に違反するものであると主張す

る。

しかし、公職選挙法一四八条二項は、新聞紙又は雑誌の販売を業とするものが同

条一項の新聞紙等を通常の方法で頒布する場合に限りその頒布を許容した規定であ

り、被告人が同条所定の新聞紙の販売を業とする者であることは、原判決の認定し

ないところであるから、本件機関紙が所論のように、たとえ同法一四八条三項の要

件を具備していたとしても、被告人に対しては同条二項の適用の余地がないことは

明らかである。されば、選挙運動のため、公職選挙法一四二条所定の通常葉書では

ない一審判決認定の如き内容の本件新聞紙「A」号外を頒布した所為は、同法一四

二条の法定外文書頒布禁止に違反すること、論をまたない。したがつて、これと同

旨の判断をした原判決には、所論の如く、同法一四八条、一四二条の解釈を誤つた

違法はなく、所論違憲の主張はその前提を欠くに帰するから、論旨は上告適法の理

由とならない。

同三について。

論旨は事実誤認乃至単なる法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に

当らない。

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また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三五年七月一九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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