最高裁判所第三小法廷 昭和35(あ)726 決定
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人伊藤静男の上告趣意について。
論旨は、原判決の言い渡した補導処分は帰するところ拘留であり人によつては苦
役を課せられるに等しいものであるから、原判決は憲法一八条に違反すると主張す
る。
けれども原判示の被告人の勧誘行為は売春防止法五条に該当するので原判決は主
文の通り懲役刑およびその執行猶予を言い渡すに際し売春防止法一七条に従い補導
処分に付する言渡をしたものであるところ、同条によれば、補導処分はこれに付さ
れた女子を婦人補導院に収容しその更生のために必要な補導を行うものであるから、
これを勾留又は拘留同様のものであるとする独自の前提に立つ違憲の所論は前提を
欠き採用することができない。
また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
昭和三五年九月二七日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 垂 水 克 己
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 高 橋 潔
裁判官 石 坂 修 一
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