最高裁判所第三小法廷 昭和35(オ)210 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人平野一郎の上告理由第一点及び第二点について。
原判決が本件農地の買収令書は上告人に送達された旨の事実を認定したのに対し、
論旨は、原判決の経験則違背、理由不備、論理法則違反等を主張するけれども、要
するに事実審の専権に属する証拠の取捨選択事実認定を非難するに過ぎないのであ
るから、採用できない。
同第三点について。
論旨は、原判決は、上告人の買収無効の主張について審理不尽の違法があるとい
うのである。しかし、昭和二二年一〇月二日国が旧自創法によつて訴外Dから買収
し、上告人に売渡した事実について当事者間に争がない以上、その買収売渡手続の
動機は何であつても、本件農地が農地法一五条の適用を受けることには疑問はなく、
原判決は結局正当であつて論旨は理由がない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 河 村 又 介
裁判官 島 保
裁判官 高 橋 潔
裁判官 石 坂 修 一
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