最高裁判所第三小法廷 昭和35(オ)380 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告人の上告理由第一点について。
福岡税務署勤務のDが昭和三一年二月二七日訴外Eの本件詐害行為を知つたがそ
れより以前の如何なる日時に原告(被上告人)国が本件詐害行為を知つたかを認め
るに足る証拠がないとした原判決(原判決の引用する一審判決)の判示は、その挙
示の証拠および本件記録により肯認できるから、原判決に所論採証法則違反の違法
はない。而して、右判示をもつて原告国が本件詐害行為を知つた時に関する判断に
つき理由齟齬があるとすることはできない。論旨は採用できない。
同第二点について。
原判決(その引用する一審判決)認定の事実関係の下において、訴外Eの唯一の
財産である本件不動産を原判決認定の対価をもつて売却したことをもつて詐害行為
に当るとした原判決の判断は正当として肯認できる。かりに右対価が本件不動産の
時価相当であつたとしても、右結論を左右しえない。論旨は採用できない。
同第三点について。
上告人が訴外Eの債権者を害することを知つて本件不動産を買受けたとの原判決
(その引用する一審判決)の認定は、その挙示の証拠に照し肯認できるから、原判
決に所論のような証拠に基かずもしくは条理に反して事実を認定した違法はない。
論旨は採用できない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
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裁判長裁判官 河 村 又 介
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 五 鬼 上 堅 磐
裁判官 横 田 正 俊
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