最高裁判所第三小法廷 昭和35(オ)414 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人堀耕作の上告理由について。
諭旨は、原判決には実験則、採証法則に違背して事実を認定した違法ないし審理
不尽、理由不備、理由齟齬の違法がある、というにある。しかし、原判決は、挙示
の証拠により、上告人が訴外Dに自己の営業上の名称である「E製材」なる営業名
を使用することを許諾し、被上告会社は上告人が営業主であると誤信して本件石油
取引がなされた事実を認定し、よつて商法二三条を適用して被上告会社の本訴請求
を認容したものであることは、原判文上明白である。そして、原判決挙示の証拠に
徴すれば、右認定を首肯し得ないものでないから、この点に関する原判決の認定判
断は相当であるというべきである。されば原判決には所論の違法をいずれも、認め
ることができない、論旨は、要するに、原審の裁量に委ねられた証拠の取捨判断な
いし原判決において適法になした事実の確定を論難するに帰し、いずれも、採用す
るに由ない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 高 橋 潔
裁判官 河 村 又 介
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 五 鬼 上 堅 磐
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