最高裁判所第三小法廷 昭和35(オ)607 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人瓜谷篤治の上告理由について。
被上告人の本訴請求は、昭和二五年六月一六日に被上告人と上告人らとの間に成
立した抵当権設定契約に基づき、抵当権設定登記手続を求めるにあるが、被上告人
は、右抵当権の被担保債権は、被上告人が右抵当権設定の日に上告人Aに貸付けた
金一二〇万円、弁済期、利息とも被上告人主張のごとき約定の貸付金債権であると
主張したのに対し、原審が右被担保債権は、昭和二五年二、三月頃訴外Dと上告人
Aとの間に成立した金一二〇万円の消費貸借契約につき、前記抵当権設定の日に債
権者を被上告人とする更改契約がなされた上、被上告人と上告人Aとの間に、右貸
金債権を目的とし、弁済期、利息ともに被上告人主張のごとき約定をもつて成立し
た準消費貸借契約上の債権であると認定したことは、原判決の理由の示すとおりで
ある。右によれば、被上告人の主張と原審の認定との間には、債権発生の原因に関
し若干の相異があることは認められるが、原審認定の債権、したがつてそれを被担
保債権とする本件抵当権と被上告人主張のそれらとの間には同一性を認めることが
できるので、原審の右認定は、訴訟物たる具体的請求の同一性を害するがごとき違
法のものでないことが明らかである。また、原審の右認定は、挙示の証拠によりこ
れを肯認するに足る。したがつて、原判決にはなんら所論のごとき違法はなく、論
旨は採用し難い。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
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裁判長裁判官 横 田 正 俊
裁判官 河 村 又 介
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 五 鬼 上 堅 磐
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