大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和35(オ)784 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人長谷川毅の上告理由第一点について。

原判決は、本件公正証書に所論素材一石当りの単価として記載されているのは十

石あたりの単価を誤記したものである旨を認定した。この認定は、原判決挙示の証

拠に照らして十分首肯し得られるところであつて、所論証人Dの証言によつても、

右の認定を違法ならしめるものとは考えられない。そして原審が右証言を排斥する

ものであることは、原判文上明白である。所論は採用することができない。

同第二点について、

本訴は、上告人が実体法上の事由により本件公正証書の執行力の排除を求める請

求異議の訴であつて、公正証書の実体関係をなす法律行為の解釈は、必らずしも、

公正証書の記載のみによる必要はなく、本件売買代金の単価が本件公正証書に誤つ

て石当りの単価として記載されたからといつて、それが真実の一の石当りの単価と

しての効力を認め得ないわけのものではないから、所論も理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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