大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和35(オ)94 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中間保定、同坂本寿郎の上告理由第一点及び第二点について。

原判決は、所論の事実認定のための証拠として、所論D、E両証人の証言だけで

なく、乙七号証の一ないし三、同一〇号証の二、同一三号証、同一二号証の一ない

し三、二審証人Fの証言および二審における上告人本人尋問の結果をも挙示してい

るのであつて、これらを綜合すれば、原判示のような事実を認定するに難くない。

また、担保の目的のため原判示のような売買予約をなし、これに基く所有権移転

の仮登記後に融通金員を交付したものと認めても何ら違法ではない。�

論旨は、原審が適法にした事実の認定を争うか、独自の見解に立脚して原判決の

実験則違反を主張するに帰着するものであつて、とり得ない。

同第三点について。

担保の目的を以て売買の予約をする場合に、融通を受けた金額より相当高価な不

動産を以てこれにあてることも決して稀ではないから、このような事実を認定した

からといつて必ずしも違法ではなく、また本件売買予約の目的物件の価格が所論の

ような価格であることは原審において全く主張判断されていない事実であるから、

原判決が「右目的物件の価格が譲渡並びに売買予約を無効ならしめるか否か」につ

き判断をしなくてもこれまた違法ではない。

それ故論旨は、到底採用し難い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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