大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(あ)1018 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人鈴木重一の上告趣意は、量刑不当の主張に帰するものであつて、適法な上

告理由に当らない。なお、論旨第一点において判例違反乃至法令違反をいうけれど

も、原判決は、第一審判決の量刑不当を主張した弁護人の控訴趣意を理由ありと認

めて破棄自判したものであるから、第一審判決が適法な証拠により認定した罪とな

るべき事実及び前科事実はこれをそのまま引用した上、これに法令の適用をなして

刑の量定をしたものと解すべきである(昭和二七年(あ)第六三一六号同二九年四

月一三日第三小法廷判決、集八巻四号四六二頁、昭和二四年新(れ)第五三八号同

二五年九月七日第一小法廷決定各参照)。そして第一審判決は被告人の前刑の終了

の年月日その他前科事実を具体的に判示していることその判文上明白であるから、

これを引用していると解すべき原判決には、所論の如く前科事実の具体的摘示がな

いということはできない。故に論旨引用の各判例は、何れも本件には適切を欠くも

のであり、又被告人の右前科と本件所為とは累犯の関係に立つこと明らかであるか

ら原判決には所論のような法令の解釈を誤つた違法も存しない。

被告人本人の上告趣意は単なる法令違反の主張であつて適法な上告理由に当らな

い(被告人の本件所為が累犯であることは右説明のとおりである)。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三六年七月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

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裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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