大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(あ)1653 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人今井忠男の上告趣意第一点は、要するに、原判決の判例違反を主張するに

あるけれども、判例を具体的に明示することなくしてその違反を云為する部分は不

適法であり、また、具体的に明示して引用した判例も、原判決がこれに違反する判

断を示して居るものと解せられないか、事案を異にする本件に不適切であるか或は

既に最高裁判所の判例によつて変更せられたものであるから、前提をかくに帰する

のであつて、すべて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。〔所論の原判示事実が所

論銀行に対する詐欺罪を構成することは、当裁判所の累次の判例(昭和三四年(あ)

第六五八号同三六年一二月二〇日第二小法廷決定、集一五巻一一号二〇三二号、昭

和二二年(れ)第六〇号同二三年六月九日大法廷判決、集二巻七号六五三頁、昭和

三二年(あ)第二三四二号同三六年九月二六日第三小法廷判決、昭和三四年(あ)

第一一五六号同年九月二八日第二小法廷決定、集一三巻一一号二九九三頁)の趣旨

とするところによつて明白である。〕

同第二点は、原判決の違憲を論ずるけれども、その実質は、その事実誤認、単な

る法令違反を主張するに帰するものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和三八年一一月二六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

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裁判官 河 村 又 介

裁判官 横 田 正 俊

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