大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(あ)1999 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人佐藤邦雄、同浅野幸一の上告趣意は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張

をいでないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。なお、公職選挙法

一三八条一項にいわゆる戸別訪問たるには、必ずしも被訪問者何某方を訪う場合に

かぎらず、社会通念上何某方であると認められる個所、たとえば、何某方の庭先、

屋宅外の小屋などをも含むと解すべきであり、第一審判決挙示のAの公判廷におけ

る証言、検察察官作成の実況見分調書(記録四三二丁以下の分)によると、被告人

Bは、A方居宅南方約五・五米の地点で、同家宅地内にある豚小屋の前を市道から

同家に通じ、主として同家に赴く人が通る小道において、右Aに対し暗に自己のた

めに投票方を依頼した旨の事実を認めることができるから、同被告人の右所為が、

所論のように戸別訪問にならないものとはいえない。また、本件記録並びに第一審

裁判所及び原裁判所において取り調べた証拠によれば、原判決の弁護人佐藤邦雄の

控訴趣意中事実誤認の主張に対する判示は、相当である。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三六年一二月一二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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