大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(あ)2110 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小玉治行、同天野憲治、同井川伊平、同岩谷静衛、同折居辰治郎の上告趣

意第一点は、単なる法令違反および事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理

由に当らない。

同第二点は、本件石狩湾の漁場調整に関する問題(以下本件漁場問題という)が、

漁業行政に関する事項であつて、衆議院水産委員会が衆議院議長の承認を得た国政

調査事項たる漁業制度に関する事項には当らないことを前提として、原判決の違憲

をいうのであるが、原判決は、本件漁場問題は前記の漁業制度に関する事項に当る

ものと認定しているのであるから、所論違憲の主張は、原判示にそわない事実を前

提とするものであつて前提を欠き、その余は単なる法令違反および事室誤認の主張

であつて、何れも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第三点は、事実誤認の主張であつて、同四〇五条の上告理由に当らない。なお、

記録に徴すれば、被告人は本件の金員を自己に対する賄賂として収受したものであ

ると認定した原判示は相当である。

同第四点は、違憲をいうが、無罪判決に対する検察官の上訴が憲法三九条に違反

しないこと(昭和二四年(れ)第二二号同二五年九月二七日大法廷判決、刑集四巻

九号一八〇五頁)、裁判が迅速を欠いたことの故をもつて原判決を破棄すべきでな

いこと(昭和二三年(れ)第一〇七一号同年一二月二二日大法廷判決、刑集二巻一

四号一八五三頁)、憲法三七条にいう公平な裁判所の裁判とは、構成その他におい

て偏頗の惧なき裁判所の裁判をいうものであること(昭和二二年(れ)第一七一号

同二三年五月五日大法廷判決、刑集二巻五号四四七頁)は、当裁判所の判例とする

ところであるから、以上の点に関する所論違憲主張は理由がなく、憲法三一条違反

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をいう点は、実質は単なる訴訟法違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当

らない。

同第五点は、憲法三一条違反をいうが、実質は単なる法令違反および事実誤認の

主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三八年五月七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 横 田 正 俊

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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