大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(オ)1224 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人等の負担とする。

理 由

上告代理人森信一の上告理由第一点について。

原判決の事実認定によれば、上告人Aは、ハンドルを左に切りフートブレーキを

かけた後、原判示自動車は氷の上をスリップしていつたというのであるから、右自

動車の向きは、スリツプのため斜右向きに変わることもありえないものとはいえな

い。原判決の事実認定には所論の違法はないから、論旨は採用しえない。

同第二点について。

論旨中、原判決において、一月二日を祝祭日とせられて居ることを以つて誤りで

あると主張する部分がある。なるほど、一月二日は、法律上、国民の祝日といえな

いことは、所論の通りである。しかしながら、同日もいわゆるお正月中であり、一

般市民は仕事を休み、正月を祝う日に当るのであるから、原判決がこれを祝祭日と

表現したのは強ち誤りであるとはいえない。その余の論旨は、原判決が適法にした

事実認定を非難するに外ならない。

論旨は、すべて、排斥を免れない。

同第三点について。

所論警察官調書と所論診断書が矛盾するものでないことは、原判決において、詳

細に、認定説示せられて居り、該認定説示は、当裁判所もまた是認するところであ

る。これに所論の違法はない。

論旨は、採るを得ない。

同第四点について。

慰藉料額は、裁判所において諸般の事情を考慮して量定すれば足りるのであつて、

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その量定の根拠を逐一説示しなければならないものではない。また所論過失相殺及

び和解契約成立の両抗弁についての原判決の事実認定ならびにこれを排斥した判断

は、原判決挙示の証拠関係に徴し是認し得られる。原判決に所論の違法はない。

論旨は、すべて、排斥を免れない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

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