大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(オ)153 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人小松正次郎の上告理由第一、第二点について。

原判決は、破産管財人は破産者の一般承継人ではなく、破産債権者の利益のため

に独立の地位を与えられた破産財団の管理機関として、民法第一七七条、信託法第

三条にいわゆる第三者にあたるものと解すべきところ、上告人がその主張する信託

契約に基づく取戻権につき本件破産宣告前にその対抗要件たる登記手続を経由して

いないことは本件請求の趣旨に徴して明らかであるから、上告人は右取戻権を否認

する被上告人(破産管財人)に対し右取戻権をもつて対抗できないばかりでなく、

上告人主張の信託契約締結の事実を認めるに足りる証拠がない旨説示しているので

あつて、原審の右判断は正当であり、その判断になんら欠くところはない。

所論は、原判決を正解せず、右と異なる独自の見解に基づき原判決を非難するも

のであつて、採るをえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 河 村 又 介

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

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