大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(オ)284 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中島武雄の上告理由第一点について。

本件係争買收計画では、ab番の内三畝、cd番の内一反一畝、同所e番の内一

〇歩を買收することにしており、いずれも、一筆の内の一部を買收するものである

が、原判決は、計画では特に図面をもつて明確に表示していないが、現地の状況に

照して買收計画に編入された地域は客観的には特定し関係者も了知していたものと

認定しているのである。

論旨は、これに対し、原判決挙示の証拠によつても、弁論の全趣旨からも、買收

区域は特定されていないと主張し、この点に関する右の原判示を非難するのである。

しかし、原判決の認定するところによれば、これらの土地の一部は山林を形成し

ていたので、計画はこの部分を除外した耕作地の反別を表示しており、その部分に

ついて買收計画を定めたものであるというのであつて、現に耕作されているかどう

かは一見明白なはずであり、原判決が、各一筆の土地のどの部分について買收計画

が定められたかは関係人も知ることができた筋合であるとしたのは首肯することが

できる。論旨は理由がない。

同第二点について。

論旨は、上告人はfg番のh、同i番のj、同i番のk、同i番のl、同m番の

k、同i番のnの土地は農地でない旨を終始主張し、被上告人も農地でないことを

認めているにもかかわらず、原判決がこれを農地と認定し、本件買牧計画を適法と

したのは理由不備または法令の適用を誤つた違法があるというのである。

しかし、所論、昭和三五年七月二三日付被上告人の上申書は、原審弁論期日に陳

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述されていないので、原判決が判断の資料にしなかつたのは当然である。原判決は、

証拠を挙げて、昭和二〇年一一月二三日当時の現況が農地であつたことを十分に推

認することができる旨を判示しており、右判示は首肯することができる。論旨は、

結局、原審の事実認定を非難するに帰するから採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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