大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(オ)290 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中島武雄の上告理由について。

新潟県農地委員会は上告人所有のa村大字b字cd番のeについて昭和二三年三

月四日農地として買收計画を定め、ついで、同年五月一二日牧野として本件買收計

画を定めたのである。

論旨は、本件買收計画は同一の土地についての二重の買收計画であるから違法で

あるというのである。しかし、互に矛盾する二つの計画が定められた場合に、後の

計画が直ちに違法であるとは断定できない。同一の土地について二重に買收計画を

定める場合は、あるいは、行政庁の錯誤によることもあるべく、場合によつては、

さきの計画を訂正するという意味で定める場合もあるであろう。訂正する意味で新

しく計画を定める場合には、さきの計画を取り消す趣旨も含むのであつて、かかる

場合に、後の買收計画が二重買收計画でないことは勿論である。誤つて二重に買收

計画を定めた場合に、いずれかの計画が違法であり無効であることは勿論であるが、

後の計画が違法であるとは断定できない。さきの計画を適法とすれば、後の計画は、

論旨のいう真の二重買收計画であり違法というよりほかにないが、本件の場合、原

判決は、別件ではじめの計画は違法であるとしているのであるから、後の計画を違

法とする必要はないのである。論旨は採用できない。�

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

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裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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