大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和37(あ)2589 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人臼木豊寿の上告趣意第一点について。

所論は、憲法二九条、三一条違反をいう。その理由とするところは、北海道水産

物検査条例(昭和二五年六月四日条例第三九号)五条、二一条は、指定生産物の移

動を禁止し、これに違反する行為につき刑罰を定めているが、右条例の基本法であ

る農林物資規格法(昭和二五年法律第一七五号)は、単に農林物資の規格を定める

ことを規定しているに過ぎないのであるから、右条例五条、二一条は右法律の範囲

を超えたもので、結局において、法律によらずして所有権を制限することになり、

無効であるといわざるを得ない。従つて、原判決は、無効な右条例五条、二一条を

有効なものと誤解して適用したものであり、結局、法令によらないで処罰したもの

というべく、憲法二九条、三一条に違反する、というにある。

しかしながら、所論北海道水産物検査条例が地方自治法一四条一項、二項、二条

二項、三項一七号に基づき制定された適式な条例であり、農林物資規格法その他の

法令に違反しないことは明らかである旨の原判断は正当である。要するに所論は、

右条例が農林物資規格法に違反するとの独自の見解に立脚して、違憲を主張するも

のであつて、その前提において採ることができない。

同第二点について。

所論は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三九年一一月一〇日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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