大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和37(オ)1019 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。

理 由

上告代理人東鉄雄の上告理由について。

上告人らの第一審訴訟代理人東鉄雄が、昭和三七年三月一五日、第一審判決正本

の送達を受け、その後二週間の控訴期間を一日経過した同年同月三〇日、控訴を申

し立てたところ、原審が、右控訴は控訴期間を徒過した不適法なものとして、これ

を却下したことは所論のとおりである。

しかし、記録によれば、本件控訴状は、控訴代理人東鉄雄により、昭和三七年三

月二七日、書留速達郵便物として、大阪旭新森小路郵便局に差し出されたことが認

められるのであり、速達郵便物は遅滞なく運送配達すべきことは、郵便規則一〇〇

条、一〇一条の規定により定められているにかかわらず、前記郵便物が、大阪市内

から名古屋市内まで、実に、通じて四日を費して、ようやく配達されたのは、ある

いは、控訴代理人の予想できない郵便物取扱事務上の誤りないし支障の事情があつ

たため、遅配されたものであつて、もし該事情がなかつたならば、前記郵便物が、

遅くとも本件控訴期間満了の日である三月二九日内には原審に配達された筈である。

かかる控訴代理人の予知できない事情に基づく郵便物延着の疑いは、前記引受局の

受付印等を検討すれば、常識上からもたやすく、挾みうるものといわなければなら

ない。しかるに、原審が、右疑問を留めた形跡なく、そのため、訴訟代理人の控訴

期間の不遵守がその責に帰すべからざる事由によるものであつて、期間後に申し立

てた本件控訴が適法な訴訟行為の追完になるか否かにつき、控訴代理人を促して主

張立証をなさしめ、これを解明する措置をとるべきであるにかからず、右措置に出

ず、判文中にもこの点につき判示することなく、ただ控訴期間を徒過したとの理由

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により、本件控訴を不適法として却下したことは、審理を尽さないことによつて理

由不備の違法に陥つたものといわざるをえない。論旨は理由があり、原判決は破棄

を免れない。�

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 柏 原 語 六

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 田 中 二 郎

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