大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和38(あ)1348 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人吉田太郎の上告趣意第一点について。

所論は、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない。(なお関

税法一一八条二項にいわゆる犯人の意義につき昭和三六年(あ)第八四七号同三九

年七月一日大法廷決定参照)。

同第二点について。

所論は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由に当らない。

被告人Bの弁護人田中義之助の上告趣意について。

所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当らない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、被告人Aの弁護人吉田太郎

の上告趣意第一点につき、裁判官柏原語六、同田中二郎の反対意見があるほか、裁

判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

裁判官田中二郎の反対意見は次のとおりである。

関税法一一八条二項により追徴を科せられるべき犯人は、犯罪貨物等の所有者又

は所有者たりし者に限られるべきものと解するのが相当である。ところが、本件記

録によれば、被告人Aは、本件犯罪貨物たる自動車について所有者又は所有者たり

し者でないことが明らかである。従つて、被告人Aに対し追徴を科した原判決は違

法といわなくてはならぬ。被告人Aの弁護人吉田太郎の上告趣意第一点は理由があ

り、原判決は、この点において破棄を免れない。その理由の詳細は、昭和三七年(

あ)第一二四三号同三九年七月一日大法廷判決における私の反対意見と同一である

から、それを引用する。

裁判官柏原語六は、裁判官田中二郎の反対意見に同調する。

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昭和四〇年一月二六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

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