大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和38(あ)1486 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人井本良光の上告趣意第一点は、事実誤認、単なる訴訟浅違反の主張であり、

(所論被告人の捜査官に対する自白調書が強制、誘導等に基づく不任意のものと認

むべき資料は記録上存しない。)、同第二点は、量刑不当の主張であつて、いずれ

も刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同趣意第三点は、憲法三七条一項違反をいうが、所論のような事由のあることを

もつて、同条項にいう「公平な裁判所の裁判」でないとは言い得ないものであるこ

と、および裁判が迅速を欠き同条項の趣旨に反する結果となつたとしても、そのた

め判決破棄の理由となるものでないことは、当裁判所の判例とするところである(

前者につき昭和二二年(れ)第一七一号同二三年五月五日、同二二年(れ)第四八

号同二三年五月二六日各大法廷判決、刑集二巻五号四四七頁、五一一頁、後者につ

き昭和二三年(れ)第一〇七一号同年一二月二二日、同二四年(れ)第二三八号同

年一一月三〇日各大法廷判決、刑集二巻一四号一八五三頁、同三巻一一号一八五七

頁参照)。それゆえ右違憲の主張は採用できない。同趣意その余の論旨は、違憲を

いうが、実質は、単なる訴訟法違反の主張に帰し、適法な上告理由に当らない。

被告人本人の上告趣意は、違憲をいう点もあるが、その実質は、すべて事実誤認、

単なる訴訟法違反および量刑不当の主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条の

上告理由に当らない。

また、記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。すな

わち、被告人の本件被害者殺害の動機、目的その他について原判決に各所論のよう

な誤認ありとは認められないし、原審の訴訟手続、証拠の取捨判断に各所論のよう

な違法のかどは、記録上、見出されない。量刑の点に関しても、原判決の説示する

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とこるは首肯するに足り、原判決の是認する第一審判決の科刑はやむを得ないもの

と考えられる。

よつて同四一四条、三九六条、一八一条一項但書により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり判決する。

検察官 玉沢光三郎公判出席

昭和三九年七月一四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

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