最高裁判所第三小法廷 昭和38(さ)13 判決
主 文
原略式命令を破棄する。
本件公訴事実につき、被告人を免訴する。
理 由
検事総長清原邦一の非常上告趣意について。
関係記録を調査するに、被告人は、「昭和三六年一〇月一二日午后三時四三分頃、
新潟県南蒲原郡a村大字b地内県道三叉路付近道路において、運転免許証を携帯し
ていることを確認して運転すべき義務を怠り、運転免許証を携帯していないことに
気づかないで第二種原動機付自転車を運転したものである。」との犯罪事実につき、
同三七年一月二三日長岡簡易裁判所に対し、公訴提起と共に略式命令を請求され、
同月三〇日回裁判所は右事実につき道路交通法違反として被告人を罰金一、〇〇〇
円に処する旨の本件略式命令をなし、この裁判は同年二月二四日確定したのである
が、右略式命令請求前である昭和三六年一一月一五日右と同一の事実につき同裁判
所に対し公訴提起と共に略式命令の請求がなされ、同裁判所は同月二〇日右事実に
つき道路交通法違反として被告人を罰金一、〇〇〇円に処する旨の略式命令をなし
この裁判は、同年一二月八日に確定している事実を明認することができる。
すなわち、本件略式命令は、既に確定裁判を経たときに当るから、その違法であ
ること、および、被告人に不利益であることが明らかであつて、本件非常上告は理
由がある。
よつて、刑訴四五八条一号により原略式命令を破棄し、同三三七条一号に従い、
本件公訴事実につき被告人を免訴することとし、裁判官全員一致の意見で主文のと
おり判決する。
検察官 高木一公判出席
昭和三九年二月二五日
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最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 横 田 正 俊
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 五 鬼 上 堅 磐
裁判官 柏 原 語 六
裁判官 田 中 二 郎
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