大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和38(オ)242 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人工藤精二の上告理由について。

約束手形の適法な所持人が支払呈示期間内に右約束手形を支払のため呈示しなけ

れば約束手形の振出人に対する手形金請求権を失うと解すべき根拠がない。また、

上告人の被上告人に対する本件手形金支払義務は、本件訴状の送達により遅滞に陥

つたものであるから、上告人に対し本件訴状送達の翌日から本件手形金額に対する

商法所定の年六分の遅延損害金支払義務を認めた原判決は相当である。引用の判例

は本件に適切でなく、この点に関し原判決の違法をいう所論は独自の見解にすぎな

い。

つぎに、「被上告人が損害を受けた金額によつて上告人に対する支払義務を認定

すべきである。」との所論は、原審の認容せず、あるいは原審で主張のない事実を

もつて原判決を非難するものであるから採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 柏 原 語 六

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 田 中 二 郎

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