大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和39(あ)161 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人三浦久、同田代博之の上告趣意第一について。

所論は、違憲(二八条違反)をいうが、原判決は、第一審判決が判示した被告人

Aの傷害行為について、「かかる暴力の行使は労働組合員間の団結のための平和的

説得の域を脱し、団結権の行使又はその擁護のための説得行為とは認められない」

と判示しているのであつて、所論のように、いかなる具体的事情下においても刑事

免責を認めないとしているのではないから、所論はその前提を欠くのみならず、原

判決の肯認した第一審判決認定の事実によると、被告人は、ほか四、五名とともに、

コークスの傾斜面に立つて貨車に左手をかけていた常松林の背後から、同人の右手

を数分間にわたり、数回強く後方に引張り、よつて同人に対し、治療に約四週間を

要する右肩右肘等捻挫の傷害を負わせたというのであつて、かかる被告人の所為が

憲法二八条の保障する団体行動権の行使にあたるものといえないことは、当裁判所

大法廷判決(昭和二二年(れ)第三一九号同二四年五月一八日、刑集三巻六号七七

二頁)の趣旨とするところであるから、所論は採ることができない。

同第二は、単なる法令違反を前提とする事実誤認の主張であり、同第三は、事実

誤認および量刑不当の主張であり、同第四および同弁護人らの上告趣意補充第一の

各第一点のうち、違憲(二八条違反)をいう点は、原審でなんら主張判断のない事

項であり、判例違反をいう点は、単に判例に違反しているというだけでその判例を

示していないものであり、同第四および同上告趣意補充第一の各第二点は、事実誤

認の主張であり、同第四の第三点は、量刑不当の主張であり、同第五および同上告

趣意補充第二の各第一点は、事実誤認の主張であり、同第五の第一点は、量刑不当

の主張であり、同第六および同上告趣意補充第三の各第一点のうち、(違憲二八条

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違反)をいう点は、原審でなんら主張判断のない事項であり、その余は、単なる法

令違反の主張であり、同第六および同上告趣意補充第三の各第二点は、単なる法令

違反および事実誤認の主張であり、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三九年一〇月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 横 田 正 俊

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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