大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和39(あ)1984 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意のうち憲法三七条二項違反をいう点は、原審において、被告人

および弁護人が、所論証人A、同Bに対する尋問の機会を充分に与えられなかつた

ことを認むべき証跡が記録上存しないから、前提を欠き、その余の論旨は、違憲を

いう点もあるが、実質は事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五

条の上告理由に当らない。

弁護人森長英三郎の上告趣意第一点は、量刑不当、事実誤認の主張であつて、刑

訴法四〇五条の上告理由に当らない(量刑に関し原審が説示するところは、首肯す

るに足り、所論の如く、本件犯行後における被告人の改悛の情が顕著であるとして

も、本件につき同法四一一条二号を適用すべきものとは認められない)。同第二点

は、違憲をいうが、死刑を定めた刑法の規定は違憲ではなく(昭和二二年(れ)第

一一九号同二三年三月一二日大法廷判決刑集二巻三号一九一頁)、また、殺人罪を

犯した者に対し死刑を科することを認めた刑法一九九条が所論憲法前文および各条

文に違反するものでないことは、当裁判所の判例(昭和二六年(あ)第三一〇四号

同二七年一月二三日大法廷判決刑集六巻一号一〇四頁)の趣旨とするところである

から、論旨はとるをえない。

よつて、刑訴法四一四条、三九六条により、裁判官全員一致の意見で、主文のと

おり判決する。

検察官 臼田彦太郎公判出席

昭和四〇年七月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

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裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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