大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和39(あ)881 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人世良琢磨の上告趣意第一点の(A)は、原審の弁護人が被告人の勤務して

いた会社の顧問弁護士で、被告人と利害相反する立場にあつたため、検祭官の控訴

趣意に対して反論し、弁証するなど被告人の利益のために活動しなかつたことを前

提として、このような弁護士は、憲法三七条三項にいう資格を有する弁護人に当ら

ないから、原判決には憲法違反があるというのであるが、所論のように原審弁護人

が被告人の利益のために活動しなかつたものとは認められないから、所論はその前

提を欠き、同第一点の(B)、(D)は、違憲(三一条違反)をいうが、その実質

は単なる法令違反の主張であり、同第一点の(C)は、違憲(三八条三項違反)を

いうが、同条項は、犯罪事実の認定について補強証拠を必要としているものであつ

て、情状に関する事実についてまでこれを必要としているのではないから、所論は

その前提を欠き、同第二点は、事実誤認の主張であり、同第三点は、事実誤認ない

し単なる法令違反を前提とする量刑不当の主張であつて、何れも刑訴四〇五条の上

告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められ

ない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三九年一〇月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

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裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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