大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和39(さ)3 判決

主 文

本件松戸簡易裁判所の略式命令を破棄する。

被告人を罰金二千五百円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金二百五十円を一日に換算し

た期間被告人を労役場に留置する。

理 由

検事総長馬場義続の本件非常上告申立の理由は、末尾添付の別紙書面記載のとお

りである。

よつて記録を調査するに、松戸簡易裁判所は、昭和三八年九月二〇日被告人Aに

対する住居侵入被告事件につき、同被告人が同年二月二四日柏市ab番地B方宅地

内に不法に侵入した犯罪事実を認定し、これに対し刑法一三〇条、罰金等臨時措置

法二条一項、三条を適用し所定刑中罰金刑を選択し、被告人を罰金三千円に処する

旨の略式命令を発し、右略式命令は所論のとおりの経緯により同年一〇月一七日確

定したものであることが認められる。されば、右略式命令が右犯罪事実につき刑法

一三〇条、罰金等臨時措置法二条一項、三条を適用し、所定刑中罰金刑を選択しな

がら、罰金三千円に処したことは、同罪につき科し得べき罰金刑の多額を超えて罰

金刑を科した違法があり、刑訴四五八条一号但書により、右略式命令を破棄し、被

告事件につき更に判決すべきものである。

右略式命令の認定した犯罪事実につき刑法一三〇条、罰金等臨時措置法二条、三

条を適用し、所定刑中罰金刑を選択し、その所定額の範囲内において被告人を罰金

二千五百円に処すべきものとし、なおその換刑処分につき刑法一八条により主文第

三項のとおり定める。

よつて裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

本件の公判には検察官安田道直が出席した。

- 1 -

昭和三九年八月四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 柏 原 語 六

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 石坂修一は海外出張のため署名押印することができない。

裁判長裁判官 柏 原 語 六

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!