大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和39(オ)1312 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人今谷健一、同田中義明、同田中達也の上告理由第一点について。

所論特約のなされた事実を認めることができないとした原審の認定判断は、原判

決挙示の証拠関係に照らし肯認できる。

所論浴場の土地建物の価格についての判断がないからといつて、原判決の右認定

に経験則違反があるとはいえず、審理不尽の違法もない。また、右土地建物に関す

る所論売渡担保契約の被担保債務の負担関係について具体的確定的な取りきめがな

されなかつたとの原審認定判示が経験則に反し取引の実情を無視したものであると

の所論は、独自の所見を述べるにすぎず、採用できない。

その余の所論も、原判決の採証法則違反、経験則違反、取引の通念違反、理由不

備をいうが、その実質は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定につい

て異見を述べるにすぎず、原判決に所論違法は認められないから、論旨はすべて採

用できない。

同第二点について。

所論は、原判決は原本に基づかないで言い渡されたというが、原審の判決言渡期

日の調書に「裁判長は判決原本に基いて主文を朗読し判決を言渡した」との記載が

あるから、右所論は採用できない。

なお、原判決の言渡と裁判所書記官の右判決原本の領収との間に所論五十余日の

経過があるからといつて、原判決が原本に基づかないで言い渡されたと認めなけれ

ばならない理由はない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

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主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 下 村 三 郎

裁判官 五 鬼 上 竪 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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