大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和39(オ)559 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山本敏雄の上告理由第一点について。

本件各手形が被控訴人(被上告人)に交付され、同手形が不渡りとなつた経緯に

ついて原審が確定した諸般の事情のもとでは、原判決(その引用する第一審判決)

が、特段の事情の認めるべきもののない本件においては、訴外Dは被控訴人に対し

損害賠償請求権を有するいわれはない旨判示したのは、正当である。所論は、独自

の見解に立つて原判決を攻撃するにすぎないから、採用できない。

同第二点について。

所論は、原判決を正解せず、独自の見解に立つて原判決を攻撃するにすぎないか

ら、採用できない。

同第三点について。

控訴人(上告人)が、原審で、本件請求異議の訴により執行力の排除を求めてい

る確定判決は証人の偽証等によつてなされたものであると主張していることは、記

録上、明らかであるが、右主張は、控訴人、被控訴人(被上告人)間に右判決が確

定したような取引が存在しない旨の主張と別異のものとは解しがたいし、元来、再

審の訴と請求異議の訴とは、その目的、性質において、全く異なるのであるから、

再審事由は確定判決に対する請求異議の訴における異議事由とはならないものと解

すべきである。したがつて、原判決(その引用する第一審判決)が右主張は本件訴

訟における異議事由となしえない旨判示したのは正当である。原判決に所論の違法

はなく、所論は、ひつきよう、右の異なつた見解に立つて原判決を攻撃するに帰す

るものであつて、採用の限りでない。

- 1 -

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!