大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(あ)2690 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人相磯まつ江、同芹沢孝雄の上告趣意について。

所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理

由に当らない。

右被告人の弁護人渡辺良夫、同四位直毅の上告趣意について。

所論のうち、第一点は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であり(所論相被

告人Bの検察官に対する供述調書が誘導等に基づく不任意のものと認むべき資料は、

記録上見出されない。)第二点は、単なる訴訟法違反の主張、第三点は、判例違反

をいうが、引用の判例は、事案を異にし本件に不適切であり、第四点は、違憲をい

うが、実質は単なる訴訟法違反の主張に帰し、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由

に当らない。

被告人B、同Cの弁護人中村又一、同高田利広の上告趣意について。

第一点は、違憲をいうが、刑訴法四〇〇条但書の規定は、控訴審がみずから事

実の取調をするにおいては、第一審の無罪判決を破棄して有罪となしうる趣旨であ

つて、この場合に、憲法三一条、三七条二項の保障する被告人の権利を害さず、直

接審理主義、口頭弁論主義の原則を害するものでないことは、当裁判所大法廷判決

(昭和二六年(あ)二四三六号、同三一年七月一八日宣告、刑集一〇巻七号一一四

七頁。同二七年(あ)五八七七号、同三一年九月二六日宣告、刑集一〇巻九号一三

九一頁)の趣旨とするところであつて、本件につき、原審が、所論公訴事実につき

自判に必要な事実の取調を行なつていることは、記録上明らかである。それゆえ、

所論は採用できない。第二点は、判例違反をいうが、引用の判例は、いずれも、本

件と事案を異にし適切でなく、第三点は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であ

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り、第四点は、量刑不当の主張であつて、いずれも、刑訴法四〇五条の上告理由に

当らない。

また、記録を調べても、同法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四一年四月一九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 下 村 三 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

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