大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和40(オ)171 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人栗田恒三郎の上告理由第一点について。

所論の損害賠償請求と手形金請求とは請求の基礎を同じくし、原審における所論

予備的請求の追加的変更が適法であることに関する原審の判断は正当であり、原判

決に所論の違法は存しない。なお、訴の変更を適法として許容すべき場合には、民

訴法二三三条により訴不許の裁判を要する場合と異なり、特に裁判を要しないと解

すべきであるから、原審がこの点について特に裁判をしなかつたからといつてなん

ら違法ではない。

同第二点について。

訴外D株式会社代表者たるEが被上告人から原判示の経緯により詐取した金員に

つき、上告人において原判示の理由により商法二六六条の三、一項による損害賠償

の責に任ずべきであるとする原審の認定判断は、挙示の証拠により是認できる。原

判決に所論の違法はなく、所論は独自の見解に基づき原判決を非難するに帰し、採

用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!