大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(オ)345 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人丁野暁春・同中村嘉兵衛の上告理由第一・二点について。

原判決が判示するところの、訴外Dが本件(一)の土地については上告人A1か

ら、本件(二)の土地については訴外Eから、それぞれの管理を委託されて代理権

の授与を受け、右Dが右権限にもとづき、Fに対し前記両名の代理人として本件(

一)・(二)の土地中本件係争地を含む一〇〇坪余の土地を建物所有を目的として

賃貸したものであり、結局、前記両名にその効力が生ずるとした原判決の事実認定

および判断は、その挙示の証拠関係に照らし、当審も正当としてこれを肯認するこ

とができる。�

原判決には、所論のような違法はなく、所論は、結局、原審の専権に属する証拠

の取捨・選択、事実の認定を非難するに帰し、採用しがたい。

同第三・四点について

原判決の判示するところによると、本件(二)の土地に関するEと被上告人らと

の間の賃貸借契約は、上告人A2が本件(二)の土地を取得してその登記を経た時

には、右賃貸借契約についての登記ないしその地上建物についての登記がなかつた

というのであるから、その賃貸借契約にもとづく賃借権は同人に対し対抗しえなか

つたことは所論のとおりであるが、右賃借権が同人に対し対抗しえなかつたからと

いつて、ただちに右賃貸借にもとづく本件(二)の土地の使用・収益が不能となる

ものではなく(むしろ、右賃貸借契約にもとづいて本件(二)の土地上に本件建物

が存在していたことに徴すれば、賃貸人たるEとの関係においては前記賃貸借契約

により、被上告人らは、本件(二)の土地を使用・収益していたことがうかがえる。)

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この点について右Eと被上告人らとの間の賃貸借が履行不能になつたという論旨は

失当である。�

そして、その後昭和三元年一二月一八日右Eが死亡し、上告人らとDがその共同

相続人となつたことは当事者間に争いがないというのであるから、結局、上告人A

2、同A1は、他の相続人とともに、本件(二)の土地の賃貸人の地位を承継し被

上告人らに本件(二)の土地を使用・収益させる義務を承継するに至つたものとい

うべく、したがつて、被上告人らは、本件(二)の土地の賃借権を上告人らに対し

主張しうるものというべきで、これと同旨に出た原判決には所論のような違法はな

い。�

その余の論旨は、結局、原審の適法にした事実の認定を非難するに帰し、いずれ

も、採用しがたい。�

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

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